金木犀(キンモクセイ)

     +

橙色(だいだいいろ)絨毯(じゅうたん)、踏まないように。
お友達といっしょに、きれいなものを集めた。
小瓶にお水と、お日様のかけら。

すると水は輝き、
太陽の香りのするコロンになった。

そうしてそれを、どこにつけようか悩む。
家に帰ったら気づかれるかな、なんて、
ちょっとどぎまぎ。

    × ×

恋焦がれています

この香りのように
ふと歩いている時に
漂うように
ふと思い出しては

 

   + + +

木陰で、(サイ)がじっとしている。

明け方の空では金星と木星が、

私と一緒に太陽の周りを巡る。

  × × × ×

閉館ですと言われ
広隆寺のお庭に下りた
アルカイックスマイルってこんなだった?
君は目を閉じ顎をあげる
えっ 仁王像が見ているよ!
沈黙そしてこの匂い立つのは君

 

 + + + + +

金木犀(キンモクセイ)には
 あの日の太陽と

秘密の鍵を
 隠してある

秋になり
 香りが漂うと

思い出も花開いて
 (まぶ)しかった私に会える



by
     +      toyoyon
    × ×      3.14%
   + + +    Miharu Kisara
  × × × ×   Yukio amano
 + + + + +  Miharu Kisara

illustration by 3.14%

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