【6/28まで】コンビニで『いちろくみそひと同期会』プリントできます

とわさき芽ぐみ 企画・編集・イラスト『いちろくみそひと同期会』は、2016年より本格的に短歌をはじめた人たちによる、短歌(各人5首)とエッセイ(有志)からなるネプリです。わたしも短歌とエッセイ(+下の方にちょこっと「短歌あるある」)で参加しています。

同じ生まれ年の合同企画はあるようですが、短歌をはじめた時期というくくりの企画は珍しいそうです。はじめた時期なので、作者の年齢は二十代くらいから四十代くらいまで*1と幅があります。読者のみなさんと同世代の作者が見つかりやすいですし、はじめてすぐというのは、こなれないため玉石混交の場合が多いものですが、玉の光がすごいことがあるので、心の赤ペンやチェックペンをひきつつ読んでもらえたらうれしいです。

印刷するには、コンビニの複合印刷機で「ネット(ワーク)プリント」を選択し、次の記号または番号を入力してください。

https://twitter.com/o10wamegmeg/status/1009751258129825792?s=21

ボリュームがあるので配信サイズはA3、カラー、5枚で、印刷代が合計500円になります。もう少し気軽に楽しみたい方は、最後にちょっとしたヒントを書いておきましたのでご参照ください。*2

 


 

それでは『いちろくみそひと同期会』より、いいなと思う短歌をご紹介します。

 

 

 そりゃそうよ苺を潰すスプーンをいちごスプーンって呼ぶなら真顔 淡島うる「バッファ」より)

 

苺を潰すための底が平らのスプーンは、苺潰しスプーンではなく、苺スプーンと呼ぶが、あたかも苺をすくい上げるスプーンのように聞こえる。しかしそれは潰すためのスプーン。それに気づくとき、えっ、もう一度言ってみてよ、というような硬い表情になってしまう。

連作は作者のセンスの良さがうかがえる言葉選びと構成。四首目には二文字空けがあり、これはおそらくあとに続く激しい内容に対してのバッファ(緩衝装置)なのだろう。

 

 

 ふたりほぼおなじ角度で指さそう蕾・蜂・梨・淵・星・東 (中本速「スピリタス」より)

 

「スピリタス」はアルコール度数が95%ほどの強いウォッカ。この連作の三首目までは、スピリタスの影響か、相手を「おまえ」と呼ぶ強い口調のうたが続く。しかしこれは四首目で転調する。そして最後の五首目で「ふたりほぼ同じ角度で」という展開となる。

このうたの最後の六つの漢字は脚韻を踏んでいる。蕾と東はなにかのはじまりを予感させるし、指差す最後のものを方角としたことから、上の五字が枕詞のように美しい。視線も、蕾からそのそばの蜂、梨、そして急に深い淵、空へ転じて星、そして方角の東と動き、並べ方の緩急もいいと思う。

 

 

 早朝の土手の花火の燃えかすを小刻みに越す茶のトイプードル (西藤智「海まで少し」より)

 

連作は通して写生がとてもうまく、そこから心象を表すことも巧みで、つまり片想いが身近な風景で美しく表現されている。

引用歌は最初の一首である。土手を散歩している犬がぎこちない動きをしているのでよく見れば、昨晩、誰かが花火をしたあとがそのまま土手に残っていて、それを器用に避けていると気づいた。それを「小刻みに越す」としたところがよい。犬の種類も機敏な小型犬のトイプードルがとても似合っている。

 


 

ツイッター上でもみなさんのコメントや感想が読めます。こちらのリンクよりどうぞ→#いちろくみそひと同期会

 

*1:ツイッター上のつきあいなので、年齢はわたしの推測です。
*2:文字重視で、サイズ通りに白黒印刷すれば合計100円で印刷できます。とわさきさんの描かれたかわいいカラー挿し絵があるので、そちらが気になるという方にはカラーがおすすめです。B4に縮小しても読める字の大きさなので、B4で印刷すれば300円です。セブンイレブンのみですが、「二枚を一枚に」を選択してA3サイズでカラー印刷すると3枚となりこちらでも合計300円となります。この「二枚を一枚に」を利用して白黒でA3で印刷すると3枚で合計60円となり、一番お得に印刷できます。
〔ご参考〕ネプリ料金表白黒カラー
 B5、A4、B420円60円
A320円100円

 

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